おだやかな暮らし

日々の備忘録。

出産しました〜我が子との対面〜

朝日がのぼり外が明るくなり始め、お産も終盤、夫は互いの実家に連絡を取り、あとで少々恥ずかしいなと思ったのですが分娩台の後ろでビデオを録画してくれていたみたいです。

会陰の麻酔と切開をされて(あれだけ会陰切開を怖がっていたのに、本番ははいはいお願いします、くらいの構えでした。切られた時にチョキっと音がしたような…汗)最後の軽いひといきみを助産師さんに促されていきんだその直後、なんとも表現しがたい感覚と同時にへその緒と一緒に真っ赤なベビさんがするっと引っ張りだされました。

((あっ。出てきた。顔が見えた…!))

そして、看護婦さんが時刻を言った直後に可愛い泣き声が。

「おめでとうございます。女の子ですよー!」ベビさんと初めましてができました!助産師さんに抱っこされて隣の台へ。身体を拭いてもらったり羊水を少し飲んでしまっているみたいで、口から出してもらったり。出産直後から陣痛から解放され、安堵したのもつかの間、私には最後の仕事が待っています。傷口の縫合と胎盤を出すということ。夫がお先にベビさんと抱っこして写真を撮ったりしてもらっている最中、私はひたすら縫合の痛みと闘っていました。ここでもやはり痛くて思わず足を閉じてしまうと、先生の作業の妨げになるため必死で耐えること40分…やっと落ち着いたところへ看護師さんかベビさんを私の横に連れてきてくれました。まさに激しい痛みを乗り越えたあとのご褒美という感じ!!

「ありがとう。頑張ったね。」

小さな身体で一生懸命呼吸をして、ぎこちなくも愛くるしい動作で私の指を握り返してくれる真っ赤なベビさんに最初に伝えた言葉。今、私の隣に私と夫の「子供」がいる…この日をどれだけ望んだだろう。妊娠中に2回の出血のトラブルがありながらも、お腹の中でこんなに大きく育って元気に生まれてきてくれたんだ。これ以上の幸せがどこにあるだろう。産まれる前にあれこれ心配ばかりしてごめんね。もっと強くなって、この子を守っていかなくちゃ。妊娠中に悶々と抱いていた育児への不安なんてとりあえず吹っ飛びました。赤ちゃんの可愛さって想像以上のものですね。本当に天使みたい。

夫と三人で記念撮影をして、一旦ベビさんとはお別れ。キャスター付きのベッドで病室まで移動しました。すると病室の目の前に満開の桜の木が!こんな青空の桜咲く日に出産ができて良かったな。個室なので、とても快適に過ごすことができそうです。

その後、夫は仮眠をとる為に一旦帰宅(陣痛室でも合間合間に寝てたけど笑)。午後からは、お互いの両親が誘い合わせて面会に来てくれましたが、私が38度を越える熱を出してしまったのと貧血で全く起き上がれなくてあまり応対ができず…。それでも初孫を見れた親たちはテンションマックスで、よく頑張ったとかあんな美人な赤ちゃんはなかなかいないとか耳は私に似てるとか…。なんだか退院後が思いやられます。でも、少しは親孝行できたかな、なんて。入院2日目から授乳が待っているので1日も早く体力が回復することを願いながらその日は早々に眠ってしまいました。

妊娠中にお産のシミュレーションをしてみた時、産まれた瞬間を想像しただけで涙が出てきたので、きっと本番は号泣してしまうかもと思いましたが…実際は達成感と解放感と疲労で涙までは出てこなかったのです。むしろ病室に戻ってお産を振り返った時に、あの辛いけど尊い出来事と初めての我が子の姿を思い出して涙が止まりませんでした。今同じ建物に自分の赤ちゃんがいるだなんて信じられない。あれだけ痛い出産をしても100%実感することが不思議とできないのでした。

妊娠してから今日まで、健康管理に気遣い、病気、ケガなどをしないようなかなか気を抜けずに過ごした日々。マタニティーハイに一度もなることなく不安や心配をしながらも毎日お腹をさすり、お腹に話しかけながら淡々と過ごした日々。そして身を持って分かったこと…出産って満身創痍。でも、心から幸せと思えるお産をすることができました。神様に感謝。私の妊娠、出産に関わってくださったすべての人たちに感謝。そして、何よりも夫と家族に感謝です。